知能と複雑系研究会:過去の発表:第118回プログラム
● 第118回 SIG-ICS 研究会プログラム
第118回 情報処理学会「知能と複雑系」研究会
特集「複雑性への単純系アプローチ」
日時:平成11年10月15日(金)10:30 - 15:00
会場:情報処理学会会議室
もともと複雑な現象をいかに工学的に扱うかがこの研究会のテーマであり、特
に、知能という複雑系をいかに工学的に実現するかが人工知能の課題ですが、
複雑性に対処するために必ずしも複雑系を工学的に実現せねばならないわけで
はありません。たとえば予測や制御などの工学的な目的は、現象の奥に潜む複
雑な過程に深く立ち入らずに実現できることがあります。あるいは、複雑な対
象に何らかの制約を課することにより、その対象の豊かさをあまり損なわずに
複雑性を抑制できる場合もあるでしょう。今回の特集では、複雑性に対するこ
うした「単純系アプローチ」に関するさまざまな事例や知見について検討した
いと思います。
10:30 - 10:40
開会、趣旨説明
10:40 - 11:30
「Intelligent Information Satellite: 予兆発見エージェントの構想と実際」
大澤幸生 (筑波大学 経営システム科学専攻)
21世紀を逆転の時代と位置づけ、社会情勢の急変を予知するマルチエージェン
トシステムの構想と、その具体的な進捗としての地震予知・情報ナビゲーショ
ンの位置づけを論ずる。
11:30 - 12:20
「分散視覚」
石黒 浩 (京都大学 大学院情報学研究科社会情報学専攻)
分散視覚システムの具体的な実現形態の一つは,ロバストで効率的な動的環境
のモニタリングである.本稿ではモニタリングを目的とした分散視覚システム
の開発について述べる.
13:20 - 14:10
「大量のテキストからの知識マイニング」
那須川 哲哉・長野 徹・武田 浩一
(日本アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所)
知識発見を行う上でのテキストデータの複雑性と分析の困難性を示し、そこか
らいかにして有益な知識を自動的に抽出するかを考察した上で、数十万件に及
ぶ顧客問合せデータへの適用例とその結果を示す。
14:10 - 15:00
「ドラマのビデオ音声トラックとシナリオの台詞と時刻同期法」
谷村正剛・中川裕志 (東京大学)
複数のモダリティを通して得られる情報を統合的に理解するための基礎技術と
して、音声トラックへの音声認識によりドラマのシナリオのセリフに対して音
声トラックを自動的に同期させるシステムを提案する。
以上